薬事通販コンサルタントの㈱RCTジャパン代表の持田騎一郎です。
このコーナーでは、化粧品の開発と広告に関する薬事法とマーケティングのお名話をしていきたいと思います。
薬事法を上手に利用したマーケティング(販促、集客)のことを【薬事通販マーケティング】と呼んでいます。
化粧品、健康食品など通販においては、この薬事通販マーケティングを活用することで、売上アップが可能になります。
今回は、化粧品における薬事法の基礎をお話したいと思います。
ここ近年、化粧品通販を始めようとされる方が非常に増えてきています。
その理由は……
化粧品広告は、薬事法で規制を受けていますが、逆に、「決められた効果効能なら言ってもいいよ」と特権が与えられているジャンルとも言えます。
化粧品通販を始めるにあたって、まず、知っていなければならないことは、化粧品には、一般化粧品と医薬部外品(薬用化粧品)の2つの種類があるということです。
一般化粧品は、56の効果効能をうたうことができます。
http://www.yakujihou.com/content/pdf/5-C.pdf
医薬部外品は、一般化粧品では言えない、決められた効果効能がうたえます。
http://www.yakujihou.com/content/pdf/4-D.pdf
まず、その違いを覚えておきましょう。
例えば、「ニキビ」用化粧品を作りたいと思った場合、一般化粧品では、「18. (清浄により)にきび、あせもを防ぐ (洗顔料)」という項目がありますので、洗顔料、つまり、石けんやクレンジングだったら、「ニキビ」がうたえることがわかります。
一方、医薬部外品では? と効果効能表を見ると、
・「 9.浴用剤」
薬用化粧品のカテゴリーで、
・「 3 .化粧水」
・「 4 .クリーム、乳液、ハンドクリーム、 化粧用油」
・「 7 .パック」
・「 8 .薬用石けん(洗顔料を含む)」
とかなり多くの形状の商品で「ニキビ」がうたえることがわかります。
このうち、「 9.浴用剤」は、「ニキビの改善」をうたえますが、ほかの薬用化粧品カテゴリーは、「ニキビ予防」までしか言えません。「改善」はできているニキビを良くすると言う意味で、「予防」はニキビができる前の対策と言う意味なので、「予防」ではニキビがある顔の写真は使えません。
なので、「ニキビ」用化粧品を作りたいと思った場合、どの形状の化粧品を作るのかによって、一般化粧品か、医薬部外品かを判断しないといけません。次に気にしなければ、オリジナル商品を作れるかどうかです。一般化粧品は、その配合などを自由に決めることができます。
一方の医薬部外品は、厚労省から製造販売承認を受けた製品のため、その配合を変える場合には、再度申請をし、承認を得る必要があり、その期間は、半年以上かかります。ですから、オリジナリティーを出そうとすると一般化粧品の方がいいですが、選べる商品の形状に限りがあります。
となると、医薬部外品として、新たに承認を取得し、オリジナル商品を作る。という選択肢もあります。当然、コストも時間もかかります。そのかわり、承認が通れば、ライバルにはないユニークな商品となるので、マーケティング上、大きなアドバンテージとなります。