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2016/01/08

テストマーケティングの重要性

  • 化粧品通販事業
綺麗創造ラボ

皆さま、こんにちは。(株)プラスリードの齋藤です。
今回は、テストマーケティングについてお伝えします。

 

テストマーケティングとは、新商品発売の際に、なるべくリスクを軽減するために地域や期間などを限定してその商品を試験販売し、消費者の反応を調査・検証することです。化粧品のWeb通販におけるテストマーケティングは、主に「Webサイトの導線」と「Webサイトの内容(デザイン・コンテンツ・キーワード等)」の検証に活用します。本格的に広告費をかけて販売する上で、よりコンバージョン率の高いWebサイトにするために実施します。

 

テストマーケティングをする上で、重要な指標がCVR(コンバージョンレート)になります。
CVRとは、Webサイトに訪れたお客様のうち何人のお客様がアクションを起こしたかの割合になります。アクションした割合は大抵購入率を見ますが、Webサイトの目的によっては、会員登録率や資料請求率などをCVRとして設定することもあります。
この購入率などのCVRを確認しながらテストマーケティングしていくことが重要です。
あくまで平均的な目安ではありますが、独自ドメインにおける化粧品のWeb通販の購入率は、まずは訪問者数に対して1%を目指すと考えておけば良いです。リピーターが増えてくれば購入率は上がってきますが、新規顧客の多い段階ではこの数時を一つの目安としてみてください(ただし、楽天市場などのモール型のWebサイトの場合はもっと高い設定となります)。

 

Webサイトにおけるテストマーケティングは、リスティング広告を活用しながら行います。
リスティング広告の良いところは、コストを自身で決めることができることです。自社のかけることのできる予算に応じて実施すれば良いと思います。
テストマーケティングを繰り返しながら、Webサイトを更新(修正)していきますが、月に100万円程度の広告費をかけることができるのであれば、1回当り1~2週間、月に数十万円程度の広告費であれば1回当り1ヶ月程度、それ以下であれば2~3ヶ月程度を1回のテストの期間にしましょう。
また、ABテストをすることで、より効率的にテストマーケティングが可能となります。ABテストとは、異なる2パターンのWebサイトを用意し、実際に消費者に利用させて効果を比較する方法になります。Webサイトのデザインやレイアウト、サイト内導線の異なる2つのサイトのCVRを比較しながら最適化をはかるのです。

 

実際には、テストマーケティングを繰り返しながら、商品を販売していきます。そして、徐々にCVRを向上させていくことが重要です。
化粧品Web通販に、近道はありません。目標の反応数字が取れるまでテストを繰り返し、自社の商品に合ったWebサイトを確立していきます。
そのために、キャッチコピーやデザイン、オファー、体験者の声などの要素について仮説を立てながらテストを行っていきます。ターゲットは誰か、ターゲットのニーズを喚起できているか、商品の特徴を伝えられているか、オファーは適正なのかという点などを確認しながらWebサイトを最適化していくことが大切なのです。

 

さて、テストマーケティングは、本格的に商品を販売する上でリスクを軽減するために実施する方法ですが、それでも商品はすでに存在しているので、販売しなければなりません。
テストを繰り返しながら販売していくのですが、それでもリスクは存在します。そのリスクを更に軽減させる方法が、ドライテストという手法になります。

 

ドライテストとは、企画段階であり、商品が出来上がる前に、予約購入というかたちでレスポンスを訴求する商品テストのことです。
しかし、ドライテストは、商品化の見通しが立つ場合には良いのですが、見通しが立たない場合は、詫び状をギフトなどとともに送って調整しなければならず、問題が多くなるため、現在は厳重に規制されている手法でもあります。また、自社ブランドをドライテストする場合、製造に1ヶ月は要するため、その期間を見越したドライテストとすることが必要となります。
現実的なところで言うと、商品の成分などは決まっているものの、メインで打ち出すキーワードやパッケージ案が複数ある場合において、その案の数分のランディングページを作成し、それぞれのページにて予約受付を実施するところでしょう。
商品化の見通しが立つ場合には、ページ内に「実際の商品はパッケージが異なる場合があります」とだけ注意書きしておけば、問題ないですし、より予約販売の注文が多いキーワード等も発売前に把握できるので、その後の販売にも繋げることができます。

 

ドライテストも活用方法によってはリスクを軽減させつつ、発売前に消費者ニーズを把握できたりするので、有効です。

 

商品発売後も常にテストを繰り返しながらWebサイトを改善させていくことが化粧品Web通販においてはとても大切なので、CVRをはじめ、お客様の購買行動を確認・分析しながら進めてみてください。

 

 

株式会社プラスリード 齋藤健太
  • ライター
  • 齋藤健太
  • 企業名:
    株式会社プラスリード
    専門領域:

    マーケティング支援

    ホームページ :
    http://www.pluslead-inc.com/
    化粧品事業のスタートに最も重要な事は? :

    販売する商品および店舗(ECサイト)におけるコンセプトとターゲットの一貫性

    プロフィール :

    慶応義塾大学理工学部卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。化粧品メーカーを中心に、様々な業種・企業のマーケティング分析、戦略構築を実践。約50社の化粧品メーカーを集めたセミナーの主宰も行う実績を持つ。現在、株式会社プラスリードの代表として、企業のマーケティング戦略の構築やコンサルティングを行っている。「問題解決のためのデータ分析」を2013年9月に出版。