化粧品を通販で販売する際に重要なことに、『商品開発ストーリー』と、何故、その商品を使う必要があるのかという『美容理論』を伝えるというのがあります。商品にこだわりや想いがあるとどうしても、商品の主要原料や機能的なことばかりに意識が行きがちですが、どのような経緯で開発されたのかというストーリーはその商品だけが持つ独自なものです。そのストーリーに共感してもらうことで、商品を使ってみようと感じたり、愛着を持って使い続けていくことにつながっていきます。特に、初めて商品を購入者したお客様へ、どれだけ商品に関する情報を伝えることができるかで、その後のリピート購入に大きな影響を及ぼしますので、しっかりと伝えるための準備をしていくこと大切です。
具体的には、
という内容を伝えていきます。
化粧品通販会社A社は、自分の子供がアトピーで悩んでいた事が化粧品を作るきっかけとなりました。病院など様々なところに出かけては、商品を試すという事を繰り返しても、いっこうに肌が良くならない。そこで、成分などを調べていくうちに、満足するものに出会えないなら自分で作ろうと思い立ち化粧品を開発しました。もともとは自分の子供用でしたが、ご近所の方から販売して欲しいとの声があり、自然と広まっていきました。まさに親が子に対する愛情から生み出された商品だからこそ、安心、信頼を勝ち取り、根強いファンを獲得することになったのでしょう。
化粧品通販会社B社の社長は、お手入れをしっかりしているのに、肌の状態が段々と悪くなることから、肌をかまいすぎていることが肌トラブルの原因ではないかという考えに辿り着きました。肌は自ら美しくなろうとする力を元々もっており、しかし、肌をかまいすぎて甘やかしてしまったことが、肌が本来もっている力を弱めてしまい、その結果、肌の状態を悪くしてしまっていたのです。そこで、肌が本来もっている美しくなろうとする力を活かすような化粧品作りをスタートすることにしました。しかし、自身が思うような商品を完成させる事は一筋縄では行かず、数々の困難にぶつかりながらも、諦めることなく進んだ結果、ようやく完成させることができました。
このように、自らの体験をベースにして作られた商品は、そのストーリーを伝えることで説得力が増し、信頼へと繋がっていき、結果として多くの根強いファンを獲得することに
つながっていきます。
化粧品通販会社C社は、多くの女性が抱える加齢による肌悩みの原因を調べ、その解決の為の肌のメカニズムに着目した商品作りを行いました。悩みの原因と解決にこだわって作られた商品であるからこそ、その解決の為の独自の美容理論を徹底して伝え、何故その商品を使う必要があるのかという点をお客様に理解してもらうことができました。その結果、多くの愛用者の獲得につながっています。
また、化粧品通販会社D社は、肌トラブルで悩む人の原因を調べ、そのような悩みを持つ人の肌の共通項にたどり着き、その原因を解決するための商品作りをスタートさせました。どうしてトラブルが引き起こるのかという原因と対策を伝えることで、正しいケアの大切さと商品、企業への安心感、信頼感を掴み取ることができています。
商品が出来上がるまでのストーリー、悩み解決の独自の理論は、他社との差別化になり、そのような想いに共感するようなファンを集める事に繋がっていきます。これから化粧品通販を立ち上げる企業や、リピートに課題をお持ちの企業はこの点を今一度振り返ってみてはいかがでしょうか?
商品に強いこだわりを持ち、奇をてらわず当たり前の事を成果が出るまで着実に行うこと。 通販に特化した広告代理店を経て、株式会社通販総研に入社。 現在、化粧品通販新規参入支援、化粧品通販企業向けに『新規顧客獲得』、『リピート顧客育成』による売上アップ支援を行っています。 多くの事例をもとにした実践型の支援により、クライアントの強みを伸ばし、着実な成長を促すことをモットーにしています。 現在、化粧品業界誌『週刊粧業』にて連載中。