これから化粧品通販事業を始めるご担当者様、WEBプロモーション施策の準備は完璧ですか?「GoogleやYahoo! にリスティング広告を出稿して、アフィリエイトの導線も作って、着地地点のランディングページもバッチリ!」そうお考えの方が、多いのではないでしょうか?
2015年4月3~14日、アライドアーキテクツは「企業/ブランドのSNS公式アカウントからの情報取得に関する意識調査」を3582人の男女を対象に行いました。
現在、企業/ブランドのSNSアカウントから情報を得ていますか? という質問に対して、女性の83%が「情報を得ている」と回答。中でも、情報を取得している企業/ブランドのSNS公式アカウントのカテゴリは、女性では「化粧品」が66%とトップでした。
これの数字は、1年前の意識調査と比較すると、30%から66%と倍以上に伸びており(※)、SNSが化粧品の情報を収集するための、日常的な手段になりつつある事を、表していると言えるでしょう。
※2014年12月トレンダーズ調べ
ユーザーがSNSで情報収集をするきっかけになっているのは、「キャンペーンや広告が気になったから」が67%と男女とも最多。次いで「もともと知っていて好きだったから」が48%、「お得な情報があるから」が44%という結果でした。また、男女ともに20%が「購入を検討しているから」と回答し、SNSから情報を取得後、全体の43%が「実際に購入した」と回答。さらに33%が「機会があれば購入したい」と回答しており、今後の購入に前向きであることが分かりました。
このように、SNSはキャンペーンを行ったり、ターゲットにマッチしたお得な情報を発信する事で、化粧品通販ブランドにとって、顧客とのコミュニケーションを獲得できる施策になると言えるでしょう。
香川県高松市に本社を置く、化粧品・健康食品通販会社・アイムは、お米を原料にした基礎化粧品ブランド「ライスフォース」を展開しています。
2007~2008年のテレビショッピング全盛期には年間50億円弱を売り上げていましたが、時代の流れとともにWEBの必要性を強く認識し、2006年からWEB受注を開始。そして2010年にはFacebookに公式サイトを開設。その後2012年には、Facebook社からその功績を認められ、「Facebookが選ぶベストプラクティス」に選ばれたほど、そのSNSマーケティングは素晴らしいものでした。
ライスフォースでは、ユーザーに情報発信する際、ランディングページや広告サイトに飛ばすなど、Facebookからの商品購入へ促すようなプロモーションを一切行わず、ターゲット層である30~50代の女性の心に響くコンテンツの配信を、意識した活動を徹底していました。
「ライスフォース」がお米を原料としている化粧品であることから、“食”や“季節”に関わる「ライスフォース」というブランドに親近感が湧くような記事を継続して投稿したのです。あくまでブランドイメージを分かりやすく伝え、ファンを獲得するための「コミュニケーションツール」として、SNSを活用していました。
ユーザーとのコミュニケーションに重きを置くことで、国内スキンケア・化粧品業界において3番目に多い「いいね!」を獲得し、結果的に「ライスフォース」の認知度を高めながら、自社サイト訪問数・販売数を増やすことに成功しています。
事例にも挙げた「ライスフォース」のようにSNSを活用したコンテンツマーケティングは、広告施策とは違い、初期投資がほとんど必要ありません。直接利益に結びつく施策ではありませんが、結果的に大きな利益を運んでくれる、ブランドのファン作りの施策としては、とても有効な施策の1つと言えるでしょう。
以上の事から、化粧品通販のスタートアップ企業であっても、SNSの活用を視野に入れて戦略を立てる必要性は、感じていただけたのではないでしょうか。今回はFacebookを例に挙げましたが、LINE、TwitterなどWEBプロモーションとして活用できるSNSは、たくさんあります。商品特性、ターゲット層などをよく考えて、SNS施策をWEBプロモーション戦略の1つとして、検討してみてはいかがでしょうか?